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Visse's Blog エッセイの最近のブログ記事

横浜市の犬のしつけレッスン/やめて欲しいこと

◆犬を道路側で歩かせること ☞危ないです。


◆前の子や他の子と比較すること ☞元カノや元カレ、他人の子供と比較するようなものです。


◆毎日長時間のお留守番で、狭いケージに入れること ☞犬は家畜ではありません。

 

◆コンビニやスーパーの前で、リードを繋いで犬を待たせること。☞連れ去られた子や、触ろうとした人を噛んだ事故がありました。


◆犬をバカ呼ばわりすること ☞馬鹿な犬はいません。

 

◆小型犬だからと散歩に毎日連れて行かないこと ☞ペットショップの店員さんたちが、毎日行かなくても良いと言っているみたいです。「家族として共に暮らす」のではなく、犬を「ペットとして飼う」ことを前提に言っているのだと思います。

 

◆叩くこと ☞恐怖心を植え付けるだけで、良い子にはなりません。


横浜市の犬のしつけ教室/犬のしつけは何のため?

犬のしつけは何のために行うのでしょうか?「訓練所に預けたけど、帰ったら元に戻った」「本を何冊も読んだけど、上手くいかなかった」「しつけ教室に通ったが、トレーナーの言うことは聞くけど、私のいうことは聞かない」」など、こういう話をよく耳にします。

何故こういうことが起きるのかというと、↑の方々に共通していることは、「何のためにしつけをするのか?」という目的(ゴール)がないまま、しつけやトレーニングを行っているからだと思います。
 
別なことで例えれば、「英会話教室に通ったけど全然喋れるようにならなかった」と言われる方も、そこに目的や必要性がないからです。しつけの目的は、それぞれの飼い主によって違うと思います。

「自分が不安だから」 「周りに迷惑をかけないため」「快適に暮らす為」など・・・。
 
そして、その答えは、貴方自身が自分で考えて出さなければならない答えなのです。他人に聞いても答えられない問題なのです。なぜなら、犬も犬の性格も、飼い主も飼い主の性格も、そして、生活環境も家庭環境もすべてが違うからです。

僕も日中、犬を預かってレッスンをするので、「犬を預けると先生のいうことは聞いても、飼い主のいうことは聞かないのではないでしょうか?」という質問はよく受けます。

以前、ご夫婦で問題行動のカウンセリングを受けられた奥様から、同じ質問を受けました。すると、傍にいたご主人がすかさず、「もしそうなったら、俺たちが駄目だってことだよ」と、奥様に言ってくれたのです。僕は思わずご主人に拍手をしてしまいました。 
 
しつけ教室は「基礎」を学ぶところです。私がどんなに犬をトレーニングしても、飼い主がトレーナーから学んだことを、日常生活という「応用」の場で「実践」できなければどうにもなりません。

そして、自分が愛犬になったつもりで、「自分の生きがいは何だろう?」ということも考えてみて下さい。「ご飯を食べること」 「散歩に行くこと」 「ボールを追いかけること」 「友達に会うこと」

なんだか禅問答のようになってしまいましたが、これらの疑問に対する答えはひとつではありません。何故なら100の家庭があれば、100通りの暮らし方があるのですから。そして、その答え一つひとつをじっくりと探してみてください。

※ちなみに私の答えは、「誰からも愛され、どこに出しても恥ずかしくない子に育てる為」です。

横浜市の犬のしつけレッスン/「待て」の教え方について。

どんな方も愛犬に待てを教えると思いますが、その「待て」の教え方で、ほとんどの飼い主の方に共通していることが必ず二つあります。


ひとつは、犬にオヤツを見せて「待て」をさせます。当然犬はオヤツしか見ていません。これを行ってしまうと、犬はあなたのために待つのではなく、オヤツのために待つ犬になります。そして、同時に食べ物に対する執着心を育ててしまう結果になります。


たまに床にオヤツを置いて「待て」をさせ、ヨシで食べさせる飼い主がいますが、これは拾い食いをしてもいいよ、ということを教えていることになります。


ふたつ目は、犬が待っている間一切褒めません。皆さん「待て」を連呼するか「無言」か、どちらかに分かれます。犬が大人しく待っているということは=正解ということです。それを「グ~ド!」と褒めてあげないと、自分の行動が正しいのか間違っているのか犬は不安になります。

この「グ~ド!」は、褒めるニュアンス以外に「そうだよ、それで合ってるよ!正解だよ!」という意味があります。こうして待ってを教えると、犬が安心して楽しく待つようになります。


これが警察犬の待てになると、「待てえ!!!」と大声でドスの効いた声で言わなければなりません。そして、犬が待っている間、怖い顔で「待てえ!!」を連呼します。当然犬は怖がって待っています。警察犬の訓練には、常に緊張感が求められるのです。


しかし、家庭犬の「待て」に緊張感は必要ありません。待つことが楽しいと教えることが大事なのです。また、ご飯を床に置いて「待て」をさせる方がいますが、これは犬に強いストレスをかけてしまうので行わない方が良いです。

「待て」は我慢をさせるのが目的ではなく、吠えること含めて犬の動きを止めるために使うのです。ちなみにヴィッセでは、「一時待機の待って」「緊急の待って」「帰って来るからねの待って」の3種類を教えています。あと、命令調で「待て」と言うのが嫌なので、子供に語りかけるように「待って」とやさしく言っています。

「緊急の待って」は、リードやハーネスが外れた時、犬の命を救えます。「帰って来るからねの待って」は、出かける時に使います。よくしつけの本に出かける時は、声をかけずに出て行くと書かれてありますが、犬は余計不安になります。

いずれにしても「待って」は、家の中で芸的にできても役に立ちません。どうでしょうか皆さん、いざという時に役に立つ「待って」ができていますか?


横浜市の犬のしつけレッスン/犬を叱るということ②罰について

行動分析学では、「行動が増えた状態」のことを「強化」と呼びます。そして、「行動が減った状態」のことを「」と呼びます。何度叱っても好ましくない行動が減らなかったら、叱るという罰が効いていないということです。

 

話が難しくなるので、とりあえずここでは、犬を叱るということを「罰」としておきます。犬に罰を使うと、以下のような副作用があるので、叱らないようにしましょうと、行動分析学を学んだ、多くのドッグトレーナーの人たちが唱えているみたいです。その理由として、
 

 罰を使うと飼い主を怖がり、信頼関係が築けない。

 罰を使った時の状況と、罰を関連して結び付けてしまう。

 代替となる行動が出る。

 中途半端な叱り方は、ご褒美となってしまう。

 攻撃行動を誘発するかもしれない。

 どんな学習をするかがわからない。


などです。私の経験上、確かにこのような副作用が稀に出ることがあります。
以下、↑に述べた副作用についての解説になります。

 

 の「飼い主さんを怖がるようになる」という面では、四六時中叱られていたら話は別ですが、そうでなければ、絶対に↑のようなことは起こりません。なぜなら飼い主さんは、犬が世界で一番大好きな存在だからです。

 

普通の飼い主さんであれば、ご飯をあげたり、触ったり撫でたり、散歩へ行ったりと、24時間叱ることだけではありませんよね!? 褒めてもらったり、遊んだりして楽しい時間もある訳です。

 

そうであれば、叱ったり、罰を使った直後には、多少飼い主さんに対して怖がる様子を見せることはありますが、ずっと怖がったり嫌いになるなんてことはありません。

 

同じように犬を名前で叱ってはいけない、とよく言われますが、僕は名前で叱っています。叱る時は「大ちゃん!!!"(-""-)"」そして、遊ぶ時や散歩に行く時に名前を呼ぶときは、「大ちゃ~ん(^^♪)」という感じです。

 

叱られた時は、耳が倒れて本当に怖そうにしますが、「大ちゃ~ん(^^♪)」と呼んだ時は、尻尾を振って飛んで来ます。人間の子供も名前で叱りますよね。怖いけど大好き、大好きだけど怖いというのが、バランスが取れてちょうど良いと思います。


 は、私の生徒さんで犬が吠えた時に、吠える度に缶を投げていたら、そのうち犬が缶を見ただけで、逃げるようになったとのことです。この方法は、多くのトレーナーたちが推奨しているみたいです。ちなみに、私自身は絶対にやりません。(犬を家畜として飼っていれば、やってもよいでしょう)
 

は、おしっこを失敗したら、鼻先を床に押し付けるなどの古典的な罰がありますが、この場合は、飼い主の見えない場所で隠れて排泄をするようになることがあります。まあ、さすがに今どきやっている人はいないと思います。
 

は、犬がお散歩の時に他の犬に吠えた時に、「ダメよー」とか「お友達でしょー」「ワン言わない」などと、優しい声で声をかけている飼い主(とくに女性)を見かけますが、本人は叱っているつもりでも完全にご褒美となっている例です。

なので、ますます頑張って吠えるようになります。また、おやつで気を引くというのもありますが、これは犬が吠える度におやつというご褒美を与え、吠えを強化していることになるので、これも吠えが一時的に止むだけで治ることはありません。


は、すでに攻撃性を持っている犬を叱ったり、体罰を与えたりすると、余計に逆切れして向かってくる犬がいます。大抵の犬はきつい叱責を与えると、服従の姿勢を見せるのですが、中には怯むことなく死ぬまで戦おうとする犬もいます。


は、その通りですね。罰を与えるだけでは、いつまでたっても飼い主が望む行動は覚えません。なぜなら、正解を教えてもらっていないのですから。よく「うちの犬は馬鹿だから」という飼い主がいますが、それは、犬は叱ればいけないことが分かると思っているからです。犬にしてみればいい迷惑ですね。


ほとんどの飼い主の方が、犬が好ましくない行動をした時に叱って止めさせようとします。しかし、「何が悪いかの理由づけと反省ができない」犬をいくら叱っても、好ましくない行動が減ることはありません。ただし、これは叱ってはいけないということではありません。

また、厳しすぎる叱責を与え続けると、犬に「卑屈さ」を植え付けることになり、本来、天真爛漫だった子が、暗~い性格に変わってしまうということもあります。


大切なことは、好ましくない行動=間違いを叱って止めさせようとするのではなく、好ましい行動=正解を、日々の生活の中でただひたすら教え続け、その好ましい行動が、やがて習慣になるまで、諦めずに続けるのです。しつけ=習慣なのです。


いまだにしつけと訓練、トレーニングが混同されています。もし、私が犬に持って来いや、フリスビーなどを教えたくてトレーニングをする場合は、モチベーションを大切するので絶対に叱りません。なぜなら、叱って上達することはありえませんから。人にテニスを教える時も同じです。


トレーニングをする時は、犬の希求性が大切なのです。出来ないからといって叱るとモチベーションが下がり、覚えることを拒絶してしまうのです。


しつけとは、犬も人間も「やってもよいこと」と「やってはいけないこと」を教えることです。犬が好ましくない行動をした時、そして、それが周りに迷惑をかける行為であった時は、「それは、して欲しくない」ということを、犬に理解してもらう必要があります。


犬にとってどのような行動をしてはイケないのか、きちんと感情が伝わるように叱るのであれば、叱っても構いません。なぜなら、犬はその感情をちゃんと読み取ってくれるからです。犬は、あなたが本気で叱っているかどうかはすぐわかります。私はこの部分を一番大切に考えています。


ある哺乳類動物の研究でも、親にきちんと叱られることに愛情を感じ、叱ってくれる親にすがろうとすることが認められています。そして、犬を叱る資格と権利がある人は、飼い主としての責任をきちんと果たせている人だけです。


どちらにしても善悪の概念がない犬を叱っても、犬にとっては理不尽な事ばかりだと私は思っています。そして、あなたが些細なことで短気を起こして愛犬を叱ったとしても、私はそれでいいとも思います。なぜならあなたの愛犬は「家族の一員」なのですから。家族であれば、些細なことで親子げんかも兄弟げんかもするでしょう。

でも、それが家族なのです。しかし、それでもあなたの犬は、どんなに叱られても正解を教えてもらえなくても、あなたに変わることのない永遠の愛情を向けてくれるのです。そして、どうかこれだけは覚えておいてください。


どんなに頑張っても、犬たちが私たちに向ける愛情には勝てないということ。

どんなに叱られても、あなたの愛犬はあなたのことが大好きだということを。
犬たちは、常に私たちに話しかけ問いかけてくれているということを・・・。


横浜市の犬のしつけ教室/甘噛みについて

犬が甘噛みをしたら「マズルをつかんで叱る」「口の中に手を入れて叱る」「仰向けにして叱る」「チョークチェーンで首を絞める」など、いまだにこういうしつけ方があることに心が痛みます。相手はまだ赤ちゃんです。人間の赤ちゃんに、こんなことをする人はいないと思います。

一般的に甘噛みは歯が痒いからと言われていますが、なぜ子犬は甘噛みをするかと言うと、成犬になった時に、チームの一員として狩りに参加しなければならないので、兄弟たちと毎日狩りの練習(プロレスごっこ)をする必要があるのです。これは子猫も同じです。

 

しかし、飼い主の元に来た犬には兄弟がいないので、飼い主を狩りの練習相手に求めます。もし先住犬がいる場合は、先住犬が格好の練習相手となります。犬が甘噛みを始めたら、叱るか、すぐにその場を立ち去るか、一切反応しないかのどれかになります。


しかし、どの方法もすぐには効果が出ることはありません。結論としては、甘噛みをすぐにやめさせる方法はありません。甘噛みは、大体5~7ヶ月齢位でやらなくなりますから、それまで何とか耐えてもらうしかありません。稀に7ヶ月過ぎてもやる犬もいますが…。

 

また、甘噛みを放っておくと大人になって、本気噛みになると言っている人達がいますが、甘噛みと本気噛みは全く別の問題です。もし将来、犬が本気で飼い主を噛むようになったら、それは、生活環境も含めて、しつけ方ではなく育て方の問題です。


甘噛みはやめさせようとするのではなく、齧るという行動欲求を満たすことが一番の解決策です。
以下、甘噛みを減らすために必要なことになります。

 

1.ガム(牛皮)やアキレスなど、噛むものを毎日与える。

2.ロープで引っ張りっこをして、エネルギーを発散させる。

3.プロレスごっこが出来るお友達を探す、またはドッグランに行く。

4.度を過ぎた甘噛みは、しっかりと叱る。


横浜市の犬のしつけ教室/家庭犬のしつけって何?~しつけの歴史~

一般的な犬のしつけの共通のイメージとしては、「スワレ」や「マテ」「フセ」などの動作を教え、命令して言うことを聞かせることではないでしょうか。そして、この「犬のしつけ」とも思われている、「スワレ」や「マテ」などの動作を教えることを、「服従訓練=オビディエンス」と呼んでいます。


この服従訓練というのは、もともとヨーロッパの使役犬の訓練から生まれたものです。警察犬や盲導犬、介助犬など、人間の仕事を手伝う作業犬たちの仕事場は人間社会です。その人間社会で好き勝手な行動をしていたら、到底作業犬としての仕事はつとまりません。


ですので、作業犬としての様々な訓練の前に、指示された命令に忠実に従うことができるまで、徹底的にこの服従訓練を行うという訳です。欧米では犬のしつけのことを、「behavior(ビヘイヴィア)=行動、振る舞い」と呼んでいます。


外国人の方に、「愛犬に何を望みますか?」と質問すると、必ず 「I want my dog to be a well behavior dog.」と答えます。要は、お行儀の良い子になって欲しいということです。

 

特にヨーロッパでは、ほとんどの国が犬と一緒に電車にもバスにも乗れますし、レストランやカフェにも犬と一緒に入れます。当然、そこで犬に求められるものは、「マナー」ということになる訳です。


そして、このお行儀とは、外でのお行儀の良い子を求められているので、電車やバスの中、レストランなどのどんな場所でも、お行儀が身につくまで訓練をするのです。当然レッスンのスパンも数ヵ月ではなく、1年以上にわたって行います。


飼い主と歩く時は、飼い主の横にピッタリと横について歩きますから、お散歩の時に他の犬に吠えかかるということもありませんし、レストランでは、飼い主が食べ終わるまで、テーブルの下で伏せてじっと待っています。なんだか盲導犬の様ですね。もっとも盲導犬との違いは、段差で止まる、カーブを曲がる、障害物を避けること以外は、大きな違いはありません。

 

欧米の犬のしつけには、あるべき姿の共通のゴールがあるのに対して、日本の犬のしつけには、それぞれの家庭の生活環境が違うので、それぞれのゴールがあり、あるべき姿の共通のゴールがないと言えるでしょう。

 

日本における現在の家庭犬のしつけは、犬が庭に鎖で繋がれ残飯を食べさせられていた昭和のしつけがベースになっています。その昭和のしつけとは、「おすわり」「お手」「おかわり」などの「芸」を教えることでした。

 

しかし、犬が庭からリビングに招かれ、「家族として共に暮らす」ようになった今、昭和のしつけでは、無駄吠えなどの問題行動が起きた時に、まったく役に立たないのです。


犬が人間社会で暮らすということは、私達が文化も習慣も違う外国で暮らすことと同じことです。ヒトとイヌはコミュニケーションの手段が違います。そんなコミュニケーションの手段が違うヒトとイヌが快適に暮らし理解しあうためには、コミュニケーションの取り方をお互いに学ぶことが大切なことなのです。


■しつけ=やっても良いことと、いけないことを教えること。⇒教える側に方法が確立されていない。 
■訓 練=スワレやマテなどの動作を教え、どんな場所でもできるようにすること。⇒日本では、家ではできるけど外ではできないということが多い。(できなくても、とくに問題はない)


横浜市の犬のしつけ教室/犬とのコミュニケーションの取り方~アイコンタクト~

私達が小さい時から聞いたり、読んだりしてきた物語あるいは、テレビや映画の中に登場する犬たちは、飼い主にとても忠実で擬人化されて描かれています。そんなイメージが強いせいか、多くの方が犬に言葉が通じると思い、言葉で言い聞かせようとします。


犬が人に話しかけられている時に気にしていることは、何を言っているかではなく、どういう風に言っているかなのです。例えば、散歩中に無駄吠えをしている犬に、優しく「大丈夫、怖くないよ」とか「お友達でしょ」などと声をかければ、優しい言葉がご褒美となり、犬は吠えることを肯定されたと思い、毎回同じ場面で吠えてしまいます。☜正の強化

犬とのコミュニケーションの取り方で大切なことは、


① 犬の名前を呼ぶ ⇒ 良いことや楽しいことが起きる前ぶれ

➁ 犬が「なあに?」と飼い主を見上げる ⇒ 反応する 

➂ して欲しいことを伝える ⇒ スワレやオイデなどの行動
                                      

これがコミュニケーションの原則です。ちなみに、この流れを「3項随伴性」といいます。でもこれって人も同じですよね?しかし、多くの飼い主の方が、「太郎スワレ」「次郎スワレ」という具合に、犬の名前と指示をセットにしています。犬は「なあに?」と反応する暇がないので、飼い主の顔を見上げて、アイコンタクトが取れるようにはなりません。


もうひとつのミステイクは、犬の名前を何度も呼ぶこととです。犬の名前を何度も呼ぶ癖がつくと、犬は1回で反応しなくなります。人間も相手の名前を前を呼んで、相手とアイコンタクトが取れずこちらを見てくれなかったら、ミュニケーションは永遠に始まりません。

どうでしょうか皆さん?愛犬とコミュニケーションがきちんと取れていますか? 


犬を叱るということ~罰について~

犬の学習は、


■行動を増やすか
■行動を減らすかの2つになります。


行動には、良い行動と悪い行動があります。そして、犬の悪い行動を減らそうとするために必ず使われるのが「」です。罰とは、犬が何か好ましくない行動をした時に叱ったり、時には叩いたりして、犬が「嫌がること」や「怖がるもの」を使って、悪い行動をすると「嫌なことが起きるよ」と、学習させるために使われるものです。嫌悪刺激と言います。


犬が吠えた時に缶を投げて驚かしたり、無視するというのも罰(正しくは消去)ですが、これらの方法を行っても効果は全くありません。なぜなら、罰を与えるだけでは犬は何も学習しませんし、罰で良い行動が増えることはないからです。

罰は犬に痛みを与えたり、いうことを聞かせるために与えることが目的ではありません。吠えることも含めて犬の行動を止めるために、あくまでも、一時的なブレーキとして使うものなのです。ここでいう一時的なブレーキとは、「No!」や「ダメ!」と叱ることです。


しかし、善悪の概念と反省と後悔ができない犬を叱るだけでは、正しい行動を学習させることはできません。罰はあくまでも、犬の好ましくない行動を止めるための、一時的なブレーキでしかないということです。


ただし、重度の無駄吠えや飼い主を本気で咬むなどの問題行動に対しては、犬に伝わるまでしっかりと叱責する必要があります。☜ここが難しい

犬は、学習する生き物です。しかし、ほとんどの飼い主は、叱るだけで犬に学習する時間を与えません。その学習とは、何回も何回も繰り返し、犬が正解にたどり着くまで根気強く教えなければならないのです。ここまでの話で、犬を叱ってはいけないということではありません。私も罰は使います。


しかし、罰を使ったら必ず犬に正解を教え、褒めて終わります。叱りっぱなしにしないで叱ることに責任を持ちます。私が最も怖いのは、「飼い主の罰を与える行動が、エスカレートしていくこと」です。


ある生徒さんで、ラブラドールの雄が吠える度に、布団たたきで叩いて止めさせていた方がいました。そのうち布団たたきでは効かなくなり、モップの柄で叩くようになりました。モップの柄で効かなくなったら、次は金属バットになるのでしょう。

しかし、そうなる前にレッスンを受けてくれたので、もう叩くことなくその子の吠えは治りました。犬に体罰を与え続けると、犬の反抗心を育ててしまうこともあります。もちろん、信頼関係は絶対に築けません。


さらに、いつも叱ってばかりいると※馴化してしまい、効果がなくなってしまいます。しつけの基本は、悪い行動を叱って減らそうとするのではなく、前述したとおり、犬が正解を覚えるまで何回も何回も根気強く教え、良い行動を褒めて増やすことです。そうして育てられた犬は、飼い主の望むことと、望まないことをきちんと理解できるようになるのです。


※馴化=何度もその※刺激を受けているうちに、刺激にだんだんと慣れてしまうこと。
※刺激=叱る、叩く、音、匂い、人、犬、車、オートバイ、触られる(ブラッシング・爪切り)

              物(掃除機、ドライヤーなど)


横浜市の犬のしつけ教室/犬の幸せとは?

犬の幸せとは何でしょうか?犬はどんな時に幸せを感じるのでしょうか?犬は「好奇心」のかたまりです。その好奇心の先にあるものは「達成感」です。そして、狩猟動物である犬の好奇心は、とくに「探索する」「追いかける」「破壊する」という行動によって満たされます。

 
ボールを追いかけるのは、獲物を追いかける本能であり、ぬいぐるみの綿を取り出して破壊するのは、仕留めた動物の内臓を引っ張り出す本能です。麻薬探知犬や災害救助犬、警察犬たちが生き生きとして仕事をするのも、「探索行動」の探し当てた時の達成感から得られる自分自身の喜びと同時に、飼い主の喜ぶ姿が犬にとっても幸せだからです。


僕が小学生の頃、友達と探検ごっこをして硬式野球のボールを見つけた時の興奮は、今でも忘れることができません。人も犬も何かを達成することで、喜びを得られるように神様がインプットしています。


探索行動以外では、フリスビーやボールを追いかけるなどの「狩猟行動」は、いっそう犬の本能を掻き立てることができます。そして、その達成感は、飼い主と共有できた時、何倍もの喜びとなりこの上ない幸せを犬は感じるのです。


では、使役犬と違い仕事を持たない無職の家庭犬にとって、幸せとは何でしょうか?それは、大好きな飼い主とのお散歩です。犬にとって大好きな飼い主と共に行動する散歩の時間は、1日のうちで最も楽しい時間なのです。


散歩に行くことで外の世界と繋がり、五感が刺激され豊かな心を育むことができるのです。毎日お散歩に行く犬の表情は、

生き生きとしています。逆に散歩をしない子は、外での刺激が不足し、神経質で臆病な子に育ちやすくなります。


とくに長時間のお留守番をさせられて散歩が不足している犬は、ストレスをため込んでイライラしています。それが、無駄吠えや噛みつきという行動に現れるのです。問題行動の多くは、長時間のお留守番と散歩不足によるストレスです。

 
私の生徒さんでペットショップの店員さんや獣医さんに、「お散歩は毎日行かなくても、週に1~2回でも大丈夫ですよ」と言われた方が何十人もいます。言われた方のほとんどが、小型犬の飼い主さんですが、これは多分、犬を「家畜」として「飼う」ことを前提に言われているのだと思います。


家畜ということであれば、お散歩は飼い主の都合で行きたい時に行こうが、ケージに閉じ込めてお留守番を長時間させようが構わないでしょう。しかし、「家族」として「共に暮らす」のであれば、豊かな生活環境を与え、愛犬の心を育むことが飼い主としての義務であり、責任ではないでしょうか?

 

その一番の義務と責任がお散歩だと私は思っています。朝は時間がなくてお散歩に行けないというのは、理由にもなりません。
 
散歩は、愛犬の心と体を健全に育み、飼い主と信頼関係を築く基礎作りです。
散歩は、犬が犬としての喜びを感じる、1日で一番大切な時間です。

ヴィッセが考える「共に暮らすためのしつけ」とは、毎日のお散歩が土台としてあって成り立つと考えています。犬にとって、飼い主との散歩は生活のすべてです。挑戦すること、協力すること、達成すること、そして、元気に走り回ること・・・犬の一生は、毎日が夏休みなのです。 


横浜市の犬のしつけ教室/~犬本来の性質~

1. 身の回りのものは人の手も含め、すべて噛むためのオモチャだと認識している。
  >ものを鑑賞するという趣味はない⇒破壊するのが大好き
 
2. 学習能力は高いが、言語というコミュニケーション手段を持たない。
  >短い単語は覚えられるが、文章になると理解できない
 
3. 「反省」と「後悔」ができない。
  >叱るだけでは、悪い行動を改めることはできない⇒常に正解を教える
 

4. 利益(楽しい)か不利益(楽しくない)かで判断する。
  >楽しいこと(ご褒美)には近づき、嫌なこと(罰)は避けようとする
 

5. 狩猟動物である。
  >獲物を探し、追いかけ、咬みつき、引き裂き、食べるという本能を強く残している
 
6. 道徳心と価値観を持たない。
  >飼い主の価値観と、道徳心がそのまま犬に反映する
 
7. 社会性が高い。
  >仲間意識(群れ)が強く、独りでいると不安になる
 
8. 社会化期が短い。

  >不足すると、他の犬や人間に攻撃的、または臆病で吠えやすくなる
 
9. 嗅覚が優れている。
  >人間は「視覚」で判断するが、犬は「臭い」で判断する
 
10. 現在(今)を一生懸命生きている。
       >犬には「過去」も「未来」もなく、今この瞬間がすべて
    
※社会化期  
イヌの生後3~13週齢の期間を指し、親、兄弟達と暮らすことで、群れ社会の素地を身につけていく期間。

その後、人間社会での社会化が始まる。ヒト・イヌ・色々な音・車・など、人間社会のすべての刺激に慣れさせる。


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