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Visse's Blog エッセイの最近のブログ記事

横浜市の犬のしつけ教室/犬の行動欲求とは?

犬がリーダーに求める行動欲求は、まずは食べることや外敵に襲われないことを求めます。次に、家族や仲間が欲しいと願い、さらに飼い主から認められたい、役に立ちたいと願います。人間と同じですね。
 
【犬が飼い主に求める3大欲求】

 
1.生命安全の欲求  = 守られていること。食餌にありつけること。
2.社会的欲求    = 群れ(家族)の一員として役に立ち認められていること。
3.探索欲求         = 狩猟動物としての本能を満たすこと。☞ 飼い主との散歩

犬は、↑の行動欲求が満たされないと、欲求不満(フラストレーション)になり、欲求不満がつのると、
以下のような行動を取るようになります。

 

1. 神経質になり、やたらと吠えるようになる。
2. 攻撃的になる。

ストレスとフラストレーションの違い
犬のストレスを大別すると、「環境的ストレッサー」「身体的ストレッサー」「精神的ストレッサー」の3つがあります。

多くの方が「ストレスが多い」「ストレスになる」などという言い方をしていますが、私たちが使う「ストレス」という言葉は、しばしば「ストレッサー」という言葉と混同して使われています。

●ストレス      なんらかの刺激によって心身に生じるゆがみ
●ストレッサー=ゆがみの原因となる刺激

 

つまり、ストレスの元となる事象は、厳密には「ストレッサー」ということになり、それによって生じる心身の不調が「ストレス」なのです。一方、フラストレーションは、元来「挫折」あるいは「目標が達成できない状態」を意味する言葉で、「契約の達成不能」という法律用語としての意味もあります。

心理学的には、行動の原動力として想定される欲求が外的・内的要因によって満たされない「欲求阻止」状態、とくにそのことによって情動的緊張が高まる状態を指して用いられます。フラストレーションは、一種のストレッサーになると言えるでしょう。

 

・環境的ストレッサー騒音、振動、空気の汚れなど、外部環境によるもの。

・身体的ストレッサー病気、怪我、疲労など、体の変化によるもの。
・精神的ストレッサー怒り、悲しみ、葛藤、緊張、不安、寂しさなど、気持ちの変化によるもの。
 


横浜市の犬のしつけレッスン/甘噛みについて

先日、以下のお問い合わせがありました。

はじめまして。4ヶ月の柴犬(女の子)の甘噛みに悩んでいます。実は、既に訓練士さんに出張レッスンを二度お願いしました。1回目のレッスンでは、缶に小銭を入れて脅かす方法を教わり、それでしばらくは良くなりました。しかし、しばらくしたらまた甘噛みが出てきてしまい、缶で脅す方法も通用しなくなりました。

 

そして、2回目のレッスンの時、訓練士さんがチョークチェーンを使い始めました。私は、うちの子が首を絞められて、キャンと鳴くのを目の当たりにした時、大変ショックを受けました。

翌日、訓練士さんに連絡し、「私も主人もチョークチェーンを使って、うちの子の首を締めることに抵抗があるので、他のやり方を教えて頂けませんか?」とお願いしたところ、訓練士さんは気分を害されたのか「チョークチェーンを使えないなら、もう他に方法がないので他を当たって下さい。」と言われました。

 

チョークチェーンを使わないレッスン、飼い主参加型のレッスンをして下さるドッグトレーナーさんを血眼になって探していたところ、ヴィッセさんをやっと見つけました。ぜひまずはうちの子に会って頂き、カウンセリングをお願いしたいです。よろしくお願い致します。
 
以下、糸山の返信

○○さんが教わった上記の方法の他にも、口の中に手を入れて叱る、マズルを掴んで叱るという犬を家畜として扱うしつけが、いまだに行われていることに強い怒りを覚えます。一般的に甘噛みは歯が痒いからと言われていますが、なぜ子犬は甘噛みをするかと言うと、成犬になった時に、チームの一員として狩りに参加しなければならないので、兄弟たちと毎日狩りの練習(プロレスごっこ)をする必要があるのです。

しかし、飼い主の元に来た犬には兄弟がいないので、飼い主が狩りの練習相手になります。もし先住犬がいる場合は、先住犬が格好の練習相手になります。甘噛みは個体差にもよりますが、大体6~7ヶ月齢で終わります。結論としては、甘噛みをすぐにやめさせる方法はありません。甘噛みはやめさせようとするのではなく、齧るという行動欲求を満たすことが一番の解決策です。
 
以下、甘噛みの改善に必要なことになります。
 

  • ガム(牛皮)やアキレスなど噛むものを毎日与え、齧るという行動欲求を満たす。
  • ロープで引っ張りっこをして、エネルギーを発散させると同時にルールを教える。
  • 散歩の時間を増やす+公園で走らせ疲れさせる。 ※疲れている犬は良い犬だ=イギリスの犬の諺
  • プロレスごっこが出来るお友達を探す(なかなか難しい)、またはドッグランに行く。                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

横浜市の犬のしつけレッスン/しつけと訓練の違い~ヴィッセのテキストから~

一般的な犬のしつけの共通のイメージとしては、「スワレ」や「マテ」「フセ」などの動作を教え、命令して言うことを聞かせることではないでしょうか。そして、この「犬の訓練」とも思われている、「スワレ」や「マテ」などの動作を教えることを、正式には「服従訓練」と呼んでいます。
 
この服従訓練というのは、もともとヨーロッパの使役犬の訓練から生まれたものです。警察犬や盲導犬、介助犬など、人間の仕事を手伝う作業犬たちの仕事場は人間社会です。その人間社会で好き勝手な行動をしていたら、到底作業犬としての仕事はつとまりません。ですので、作業犬としての様々な訓練の前に、指示された命令に忠実に従うことができるまで、徹底的にこの服従訓練を行うという訳です。
 
欧米では犬のしつけのことを、「behavior(ビヘイヴィア)=行儀、振る舞い」と呼んでいます。外国人の方に、「愛犬に何を望みますか?」と質問すると、必ず 「I want my dog to be a well behavior dog.」と答えます。要は、お行儀の良い子になって欲しいということです。
 
ご存じの方も多いと思いますが、ヨーロッパでは、ほとんどの国が犬と一緒に電車にもバスにも乗れますし、レストランやカフェにも犬と一緒に入れます。当然、そこで犬に求められるものは、「マナー」ということになる訳です。そして、このお行儀とは、家よりも外でのお行儀の良い子を求められているので、電車やバスの中、レストランなどのどんな場所でも、お行儀が身につくまで訓練をするのです。
 
なんだか盲導犬の様ですね。もっとも盲導犬との違いは、段差で止まる、カーブを曲がる、障害物を避けること以外は、大きな違いはありません。欧米の犬のしつけには、あるべき姿の共通のゴールがあるのに対して、日本の犬のしつけには、それぞれの家庭の生活環境が違うので、それぞれのゴールがあり、あるべき姿の共通のゴールがないと言えるでしょう。

 
そんな犬との暮らしの文化も歴史も違う、ヨーロッパ式の訓練を表面だけなぞり、飼い主が「どういう目的で?」「なぜ行うのか?」ということを理解しないにもかかわらず、犬のしつけと称して教えているのは、何か「?」だと思いませんか?
 
現在の家庭犬のしつけは、前述した服従訓練が基盤になっているのですが、服従訓練の最大の目的とは、あくまでも特定の状況で決められた言葉に決まった動作ができるようになることと同時に、服従する精神を教えるものです。したがって、家庭という環境の中で何も問題を起こさず、調和の取れた生活を送ることを犬に教え込むものではないのです。
 
別の言い方をすれば、どんなに訓練をして「スワレ」や「マテ」を完璧に教えたからといって、それで自動的にお利口な犬や名犬になる訳ではありませんし、犬と心が繋がる訳でもないのです。「スワレ」や「マテ」はできるけど、無駄吠えをする犬は少なくありません。
 
犬が庭に鎖で繋がれ、残飯を食べさせられていた昭和のしつけと言えば、おすわり、お手、おかわりなどを教えることが犬のしつけでした。しかし、犬が庭からリビングに招かれ、「家族として一緒に暮らす」ようになった今、昭和のしつけでは役に立たないのです。犬が人間社会で暮らすということは、私達が文化も習慣も違う外国で暮らすことと同じことです。

ヒトとイヌはコミュニケーションの手段が違います。そんなコミュニケーションの手段が違うヒトとイヌが快適に暮らし理解しあうためには、コミュニケーションの取り方をお互いに学ぶことが大切なことなのです。
 
■しつけ=やっても良いことと、いけないことを教えること。
 ☞ 教える側に方法が確立されていない。 

 

■訓練=スワレやマテなどの動作を教え、どんな場所でもできるようにすること。
 ☞ 日本では家ではできても、どんな場所でもできるレベルまで飼い主が教えない。


横浜市の犬のしつけ教室/しつけは習慣と管理~ヴィッセのテキストから~

散歩.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像散歩中に拾い食いをする、他の犬に吠え掛かかる、マーキングをする、飼い主を本気で咬む等、何か問題がある犬に、リードを伸ばして飼い主の前を自由に歩かせることは好ましくありません。

何故なら、犬にリードを引っ張らせて歩いているということは、常にON状態(狩猟モード全開)で興奮しているからです。

そして、自由に歩かせているということは、好き勝手に行動して良いということになり、拾い食いをしようが、他の犬に吠え掛かろうが、排泄をどこでもしようが犬の自由ということになります。当然、犬の意識は飼い主には向いていません。

そんな飼い主に全く意識が向いていない犬に、☝の何か困った都合の悪い時だけ意識を向け、OFFにして指示を聞かせることは、非常に難しいと思います。
 
散歩中の問題を未然に防ぐためには、子供と手を繋いで横を歩かせるように、犬もしっかりと横につけて管理し、OFF状態で穏やかに歩かせることが大切です。子供も犬も親と外に出かけた時は、「勝手に行動しない」ということが原則だと思います。

それは何故かと言えば、子供が好き勝手に行動すると危ないからです。
なので、事故が起きないようにきちんと管理すること。これは犬も同じだと思います。
 
例えば、子供と公園に出かけた時に、その途中で子供がお菓子屋さんやおもちゃ屋さんに
勝手に入ることを許す親はいないと思いますし、ついていく親もいないと思います。
 
公園に着くまでは、道草を食わないように親が子供の行動を管理し、公園に着いてから
思う存分走らせたり遊ばせたりするのではないでしょうか? これを「メリハリ」と言います。

そうして「ON」と「OFF」を飼い主がきちんと管理することで、
外で勝手に行動しない「お伺いを立てる子」に育っていくのです。


横浜市の犬のしつけ教室/間違ったしつけ方~ヴィッセのテキストから~

犬が吠えた時や、何か良くない行動をした時に

 ・叱る ・叩く ・無視する ・マズルをつかむ ・音の出る缶を投げ驚かす
 ・吠えると電流が流れる首輪をつける ・お酢を水で薄めてスプレーをかける 
 ・ケージに閉じ込める ・リードを強く引っ張り首にショックを与える

などの対処の仕方がありますが、これらの対処法は、犬を「家畜」として扱うことを前提としたしつけの方法です

よくテレビや映画の中に登場する犬たちは、飼い主にとても忠実で擬人化されて描かれています。
そんなイメージが強いせいか、多くの方が犬は人間のようにものを考えることができると思い、
「ダメ!」「○○しない!」と叱って、犬に反省を求めるしつけを行ってしまいます。
 
しかし、「何が悪かったのか?」の理由づけと、反省ができない犬をいくら叱っても                    一時的にやめるだけで、犬は悪い行動をどう改めればよいかはわかりません。

したがって、同じことに対していつまでも叱り続ける結果にしかならないのです。
まして、叱って犬がお利口になるくらいなら誰も苦労はしません。

また、しつけの本やDVD、テレビや人から聞いた情報などで犬を動かそうとしても                    なかなか、あなたの望み通りには動いてくれません。なぜならそれらの情報は、
あなたのワンちゃん専用に向けられたものではないからです。

さらに、飼い主の性格や、各家庭の犬に与える生活環境もそれぞれ異なるので、
よその家で上手く行った方法が、自分の犬にもうまく行くとは限らないのです。

インスタントにしつけようとする「家畜化」としてのしつけと違い、「家族化」としてのしつけに近道はありません。

犬に、「○○して欲しい」「○○して欲しくない」という行動を教えたい時、犬には、最初にそれがどんな
動きなのか?どんな行為なのか?「何も分からない」ということを理解してください。

しつけの基本は、叱って教えようとするのではなく、犬が正解を覚えるまで何回も何回も、
根気強く教え学習させることです。そうして育てられた犬は、飼い主の望むこと、望まないことを、
きちんと理解できるようになるのです。

横浜市の犬のしつけ教室/犬を理解しましょう~ヴィッセのテキストから~

.言語というコミュニケーション手段は持たない
犬は人の言葉を音声として認識します。短い動詞や名詞は理解できますが、「そっち行っちゃだめ」とか「ちゃんと前向いて歩きなさい」など、人間の子供のように話しかけても理解できません。これは英語が理解できない人に、いくら話しかけても理解してもらえないのと同じことです。
 
2.反省と後悔ができない
人間のように「思考」することのない犬は、「反省」と「後悔」ができません。何が悪いのかの理由づけが出来ない犬を叱るだけでは、良い行動は増えません。例えば、飛びつく犬に「ノー!」と叱るだけでは飛びつきは治りません。
   
3.犬に期待しすぎない、すぐに結果を求めないこと
習い事は、人も犬もすぐには上達しません。また、人間にとっての当たり前が、犬にとっては、当たり前ではないということを忘れないで下さい。
 
4.犬の行動は固定的ではなく、良い方にも悪い方にも常に変化している
犬の学習の仕方は、上書き学習」。常に新しい学習をしています。犬の行動が良くも悪くもなるのは、飼い主次第です。訓練所に預けて帰ってきたら元に戻ったという話をよく聞きますが、犬を預けている間、飼い主は何も成長していないので当たり前の話です。
 
5.犬に厳しくするのではなく、自分に厳しくすること
犬に理想や完璧を求めるなら、自分がそうであるかどうかを自問する。完璧な飼い主にはなれそうにないと思ったら、犬にも完璧を求めない。
 
6.馬鹿な犬はいない
犬を馬鹿呼ばわりしている飼い主は、犬を叱るだけで適切な学習を与えない飼い主です。
 
7.身の回りのものは人の手も含め、すべて噛むためのオモチャだと認識している
ものを鑑賞するという趣味はない⇒破壊するのが大好き。
 
8.道徳心と価値観を持たない(善・悪の概念がない)
飼い主の価値観と、道徳心がそのまま犬に反映する。犬のしつけは飼い主次第。

横浜市の犬のしつけ教室/罰について~ヴィッセのテキストから~

今日、以下のようなお問い合わせがありました。内容は略してあります。

警戒心が強く生活音に吠えます。

チャイム、掃除機、キッチンの引き出しやグリルの開け閉め、モップやクイックルワイパー、サランラップやアルミホイルを切る音等、散歩時はバイクや自転車、買い物時は買い物カートやベビーカー等です。

警察犬訓練士の方に、犬が吠えたら新聞紙を丸めた物を床に叩きつけてびっくりさせる事を勧められて実行しました。最初は静かになったのですが、数回やるうちに慣れてきたのか攻撃的になり、新聞紙に襲いかかってくる様になりました。それ以来、やめました。その頃からも吠えがひどくなったと思います。

今後、どの様にしていったら良いでしょうか? 宜しくお願い致します。
                                                                                                                                                               

犬が吠えた時や、何か良くない行動をした時に

 ・叱る ・叩く ・無視する ・マズルをつかむ ・音の出る缶を投げ驚かす
 ・吠えると電流が流れる首輪をつける ・お酢を水で薄めてスプレーをかける 
 ・仰向けにして押さえつける ・リードを強く引っ張り首にショックを与える

などの対処の仕方がありますが、上記の事項を行動分析学で「罰」と呼んでいます。
これらの対処法は、犬を「家畜」として扱うことを前提としたしつけの方法です

そして、犬の悪い行動を減らそうとするために必ず使われるのが、「罰」です。罰と言うのは、犬が好ましくない行動をした時に、叱ったり、時には叩いたりして犬の「嫌がること」や、「嫌がるもの」を使って、その行動をすると「嫌なことが起きるよ」と学習させるために使われるものです。ちなみに「嫌悪刺激」と呼んでいます。

犬が吠えた時に、缶を投げて驚かしたり、無視するというのも罰です。(まったく効果はありませんが…。)
 ☝の新聞紙を丸めて床に叩きつけて脅かすというのも古典的な罰です。同じく全く効果はありません。

もし、仮に効果があったとしても私が最も怖いのは、飼い主の「罰を与える行動がエスカレートしていく」ことです。

罰は犬に痛みを与えたり、いうことを聞かせるために使うことが目的ではありません。ただ、行動を止めるための一時的なブレーキとして使うのです。言い換えれば、罰は一時的なブレーキでしかないということです。

善悪の概念と反省と後悔ができない犬に、罰を与えるだけでは犬に正しい行動を学習させることはできません。
犬は、学習する生き物です。しかし、ほとんどの飼い主は、叱るだけで犬に学習する時間を与えようとしません。

ここまでの話で、犬を叱ってはいけないということではありません。私も罰は使います。しかし、罰を使ったら必ず犬に正解を教え、褒めて終わります。叱りっぱなしにしないで、叱ることに責任を持ちます。

そして、罰を与えるだけのしつけ方は、☝の方の犬のように犬の反抗心を育ててしまうこともあります。さらに、罰は与えるうちに※馴化してしまい、効果がなくなってしまいます。もちろん、信頼関係は絶対に築けません。
 

しつけの基本は、叱って教えようとするのではなく、とくに「禁止のしつけ」では、犬が正解を覚えるまで何回も何回も、根気強く教え学習させることです。そうして育てられた犬は、飼い主の望むこと、望まないことを、きちんと理解できるようになるのです。

いまだに☝のようなしつけ方が行われていることに、驚きと失望を覚えるばかりです。

※馴化=何度もその刺激を受けると、その刺激に慣れてしまうこと。


横浜市の犬のしつけ教室/無駄吠えについて~ヴィッセのテキストから~

犬のしつけの問題行動の相談で、一番多いのが無駄吠えです。犬が鎖に繋がれ庭で飼われていた昭和の時代に、無駄吠えという言葉はありませんでした。何故なら、吠えることで番犬としての役割を果たしていたからです。庭で不審者に吠えて叱られる犬などいなかったことでしょう。


しかし、家族の一員として犬と一緒に暮らす時代になった今、番犬としての役割は終わり、犬が吠える行為は、最も困った問題行動として位置づけられようになりました。


「チャイムや音に反応して吠える」「気配を感じて吠える」「郵便屋さんや宅急便の人に吠える」など、犬が吠えることには様々な理由があり、無駄に吠えているわけではありません。
そして、家の中での無駄吠えよりも相談が多いのが、散歩中の無駄吠えです。


散歩中に、自分の犬が他の犬に向かって吠えかかる時、相手に対して強気に吠えているようにも見えますが、こうした他の犬や人に対して吠えて威嚇する犬たちに共通していることは、社会化不足だったり、自分に自信がなく怖がりの犬ということです。
 

そして、散歩中の無駄吠えの背景には、犬自身が持つ恐怖心にあるのです。
「弱い犬ほど良く吠える」と、昔の人はよく言ったものです。

犬が通りすがりの他の犬や、人に吠えるようになるメカニズムを説明すると、
以下のようになります。

 

① 向こうから犬が来た
② 犬は自分の方へ近づいてきていると思っている
③ すれ違いざまに吠えたら、相手はこちらに近づかずに通り過ぎた
④ やったぁ! 追い払ったー!! 

 

このように恐怖心を感じ、怖がった方の犬が「警戒吠え」をしたところ、相手の犬が近づかなかったので、吠えかかった犬は「自分が追い払った」と勘違いをしているのです。相手はただ通り過ぎただけなのですが、結果的に、怖がった犬は「警戒吠えをすれば、怖い犬は近づかない」と学習します。
 

これは、郵便配達の人や宅急便の人たちに吠えることも同じで、彼らは犬が吠えた後に必ず立ち去るので、犬は自分が追い払ったと思っています。そして、毎回郵便屋さんや宅急便の人が来るたびに吠えて撃退し、負け知らずの連戦連勝を重ねた犬は強気になり、吠えるという行動がますます強化されていきます。☜負の強化
 

さらに、もうひとつ厄介なことがあります。それは、自分の飼い主も一緒に守ろうとすることです。この原因の多くは、飼い主が犬に対して取り続けた間違った対応にあります。
 

間違った対応とは、犬を自分より先に自由に歩かせ、犬の行きたい方について行くことです。恐がりの犬を飼い主より先に歩かせてしまうと、見張り役としての役割を忠実に遂行して犬を発見するとすぐにロックオンし、相手が射程距離に近づくと一気に吠えかかってしまいます。ちなみに、縄張り性攻撃行動と言います。


もうひとつは、「お友達でしょー」とか「怖くないよー」など、優しい言葉をかけてしまうことです。吠えている犬にやさしい言葉は「ご褒美」となり、褒められていると勘違いした犬は、もっと吠えるようになります。「オヤツで気を引く」というのもありますが、これは犬が吠えるたびにおやつという「ご褒美」を与えているので、犬は「吠えればオヤツがもらえる」と学習し、これも効果はありません。
 

また、飼い主は叱っているつもりでも、犬にきちんと伝わらないと犬は飼い主が一緒に吠えていると思い、どんなに叱ってもまた同じ場面で吠えてしまいます。結局、吠えるたびに叱るという飼い主の行動も強化されていき、一生叱り続けるという結果になってしまいます。☜これも負の強化
 

では、散歩中の無駄吠えはどのように対処すればよいのでしょうか?
以下、まとめになります。


~まとめ~


1.犬とすれ違うときは、飼い主の前を歩かせずに、必ず犬を横につけて管理する。
2.犬とすれ違う際は、名前を呼んでアイコンタクトを取りながら歩く。
3.ベンチなどで休んでいて犬が近づいて来たときは、「待って」をかける。
4.日常生活で行う3つの事を実践する。

 

1. と 2.の犬とすれ違う時の最悪の対処は、犬を座らせて相手が通り過ぎるまで「待て」をさせることです。間違いではありませんが、これは飼い主も犬もその度に緊張してしまい、散歩そのものが楽しくなくなります。参考までに1~3の対処法を、「対立行動分化強化」と言います。


4.については、ヴィッセの出張レッスンを受講しないと分かりませんね?!
一応、企業秘密なのでここでは割愛させて頂きます。

 

いずれにしても、無駄吠えの矯正のポイントは、犬が吠えてから対処しようとするのではなく、「常に先手を打って吠えさせないこと」につきます。後手に回るとスイッチを切ることが、とても難しくなります。


前述した3つの強化法を繰り返し学習させ、自分の犬に吠える機会を与えない様に根気よく犬に学習をさせれば、無駄吠えは必ず改善します。そして、犬の無駄吠えが改善するかどうかも、やはり飼い主次第なのです。


横浜市の犬のしつけ教室/犬を叱るということ~ヴィッセのテキストから~

犬のしつけは、

■行動を増やすか
■行動を減らすか

の2つになります。行動には、良い行動と悪い行動があります。
そして、犬の悪い行動を減らそうとするために必ず使われるのが、「罰」です。

罰と言うのは、犬が好ましくない行動をした時に、叱ったり、時には叩いたりして犬の「嫌がること」や、
「嫌がるもの」を使って、その行動をすると「嫌なことが起きるよ」と学習させるために使われるものです。
犬が吠えた時に、缶を投げて驚かしたり無視するというのも罰です。(まったく効果はありませんが…。)
 
しかし、罰は犬に痛みを与えたり、いうことを聞かせるために使うことが目的ではありません。
ただ、行動を止めるための一時的なブレーキとして使うのです。
言い換えれば、罰は一時的なブレーキでしかないということです。

ただ、無駄吠えや飼い主を咬むなどの問題行動に対しては、それは本当にいけないことだと
犬に伝わるまでしっかりと叱責する必要があります。

善悪の概念と反省と後悔ができない犬に、罰だけでは犬に正しい行動を学習させることはできません。
犬は、学習する生き物です。しかし、ほとんどの飼い主は、叱るだけで犬に学習する時間を与えません。

ここまでの話で、犬を叱ってはいけないということではありません。
私も罰は使います。しかし、罰を使ったら必ず犬に正解を教え、褒めて終わります。
叱りっぱなしにしないで、叱ることに責任を持ちます。

罰で私が最も怖いのは、飼い主の「罰を与える行動がエスカレートしていく」ことです。☜ 負の強化
そして、時には犬の反抗心を育ててしまうこともあります。さらに、いつも叱ってばかりいると、
※馴化してしまい、効果がなくなってしまうことです。もちろん、信頼関係は絶対に築けません。

しつけの基本は、叱って教えようとするのではなく、とくに「禁止のしつけ」では、
犬が正解を覚えるまで何回も何回も、根気強く教え学習させることです。
そうして育てられた犬は、飼い主の望むこと、望まないことを、きちんと理解できるようになるのです。

※馴化=何度もその刺激を受けると、その刺激に慣れてしまうこと。


落ち着かない犬とは?~ヴィッセのテキストから~

落ち着かない犬とは?~衝動の抑制と感情のコントロール~

「この子は落ち着きがなくて」と言う飼い主は少なくありません。
落ち着きがない犬とは、どういう犬なのでしょうか?
 
落ち着きがない犬とは、「自分の感情と行動をコントロールできない犬」のことです。
タイプとしては、活発過ぎる子に多く見られ、「我慢」する能力を持ち合わせていません。
 
よく4~5ヶ月齢の子犬に「この子は落ち着きがなくて」と言われる飼い主が多いのですが、
4~5ヶ月の子犬は、自分で感情と行動をコントロールすることはできません。
なぜなら、相手はまだ脳みそが固まっていない、エネルギーの塊のような赤ちゃんだからです。

もし、1才を過ぎて成犬になっても落ち着きがなければ、
それは、「飼い主が犬に我慢することを教えられなかった」と言えるでしょう。
1年後、2年後の愛犬の姿は、飼い主が育てた結果の姿なのです。

ヴィッセが考える犬のしつけとは、
犬に「衝動の抑制と感情のコントロール=我慢」を、教えることが中心となります。
そして、その基礎となるのが、「コントロールポジション」と「境界線トレーニング」です。

コントロールポジションは、活発なワンちゃんはもちろん、とくに怖がりのワンちゃんや、
甘えん坊のワンちゃんを情緒の安定した犬に育てるには、家の中だけではなく、
外のどんな場所でも出来るようにならなければなりません。
 
なぜなら、これらの犬は、飼い主の膝の上が最も安全な場所なので、いつも抱っこをせがみます。
その結果、飼い主がつい抱っこをしてしまいがちです。そうするといつまでたっても、
「衝動の抑制と感情のコントロール」の効かない、我慢が出来ない犬になってしまいます。

コントロールポジション中に犬が抱っこをせがむ場合は、犬が諦めるまで「無視」するか、
毅然と叱って「拒否」することです。注意することは、絶対に目を合わせない事と、
中途半端に叱らないことです。もちろん触ってもいけません。 

境界線トレーニングは、犬が大興奮してもっとも衝動的になる時に行います。
クレートから出してもらえる時、ごはんの時、首輪とリードを付ける時、お散歩で玄関を出る時、
お友達に出会った時などです。※日々実践してください①を参照


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