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横浜市の犬のしつけレッスン/断尾は必要?

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2013年~3月16日の投稿から~
 
今朝、いつも散歩に行く臨海公園で会ったコーギーです。本来であれば、こんな立派な尻尾がついています。動物愛護精神の意識が高い欧州では、断尾・断耳を禁止する法律が北欧を中心に広がり、現在では以下の国々が断尾を禁止しているそうです。
 
ノルウェー、スイス、ドイツ、スウェーデン、ルクセンブルグ、デンマーク、フィンランド、オランダ、オーストリア、ベルギー。
 
日本にも「動物の愛護及び管理に関する法律」いわゆる「動管法」というものがあり、この中に基本原則として、
 
「第二条 動物が命あるものであることにかんがみ、何人も、動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない」と書かれてあります。
 
この文面を見る限り、断耳や断尾などの行為は、十分この法律に反しているのではないでしょうか。いつの日か日本でも、断耳や断尾が法律で禁止される時代が来ることを願ってやみません。
 

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横浜市の犬のしつけ教室/犬とのコミュニケーションの取り方

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私達が小さい時から聞いたり、読んだりしてきた物語あるいは、テレビや映画の中に登場する犬たちは、飼い主にとても忠実で擬人化されて描かれています。そんなイメージが強いせいか、多くの方が犬に言葉が通じると思い、言葉で言い聞かせようとします。


例えば、リードを引っ張る犬に「引っ張らないで!」とか、怖がっている犬に「落ち着いて」などと、言い聞かせようとしても犬は理解できません。なぜなら犬は、言語というコミュニケーション手段を持たないからです。


犬が人に話しかけられている時に気にしていることは、何を言っているかではなく、どういう風に言っているかなのです。犬は、人の声の調子を、ピッチとトーンで聞き分け音声としてとらえています。速くて高い声の時にはテンションが上がり、逆に、低くてゆっくりとした声にはテンションが下がります。

そうして飼い主の声に隠れる気持ちを感じ取っているのです。犬とのコミュニケーションの取り方で大切なことは、


①犬の名前を呼ぶ ⇒ 良いことや楽しいことが起きる前ぶれ 


②犬が「なあに?」と飼い主の目を見る ⇒ 飼い主に意識が向く 


③して欲しいことを伝える ⇒ スワレやオイデなどの行動
                       
これがコミュニケーションの原則です。でもこれって人も同じですよね?しかし、多くの飼い主の方が、「太郎スワレ」「次郎スワレ」という具合に、犬の名前と指示をセットにしています。                

犬は、「なあに?」と反応する暇がないので、飼い主の顔を見上げるようにはなりません。もうひとつのミステイクは、ほとんどの方が犬の顔を覗き込んで指示を与えようとすることです。


飼い主が犬の顔を覗き込む習慣がつくと、犬は見上げる必要がないのですから、これもおやつがない限り、飼い主を見上げる習慣はつきません。こうして、飼い主は知らず知らずのうちに、犬が飼い主を見上げなくてもいい習慣をつけているのです。                                                                                                                


人も相手の名前を呼んで、相手の意識がこちらに向かなかったらコミュニケーションは永遠に始まりません。どうでしょうか皆さん?愛犬とコミュニケーションがきちんと取れていますか?独り言になっていませんか?


横浜市の犬のしつけレッスン/犬のしつけは何の為?

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犬のしつけは何のために行うのでしょうか?「訓練所に預けたけど、帰ったら元に戻った」 「本を何冊も読んだけど、上手くいかなかった」「しつけ教室に通ったが、トレーナーの言うことは聞くけど、私のいうことは聞かない」」など、こういう話をよく耳にします。

何故こういうことが起きるのかというと、↑の方々に共通していることは、「何のためにしつけをするのか?」という目的(ゴール)がないまま、しつけやトレーニングを行っているからだと思います。
 
別なことで例えれば、「英会話教室に通ったけど全然喋れるようにならなかった」と言われる方も、そこに目的や必要性がないからです。しつけの目的は、それぞれの飼い主によって違うと思います。「自分が不安だから」 「周りに迷惑をかけないため」 「快適に暮らす為」など・・・。
 
そして、その答えは、貴方自身が自分で考えて出さなければならない答えなのです。他人に聞いても答えられない問題なのです。なぜなら愛犬と暮らしているのはあなたであり、飼い主も犬も、生活環境も他の方とはすべてが違うからです。


僕も日中、犬を預かってレッスンをするので、「犬を預けると先生のいうことは聞いても、飼い主のいうことは聞かないのではないでしょうか?」という質問はよく受けます。

以前、ご夫婦で問題行動のカウンセリングを受けられた奥様から、同じ質問を受けました。すると、傍にいたご主人がすかさず、「もしそうなったら、俺たちが駄目だってことだよ」と、奥様に言ってくれたのです。僕は思わずご主人に拍手をしてしまいました。 
 
しつけ教室は「基礎」を学ぶところです。私がどんなに犬をトレーニングしても、飼い主がトレーナーから学んだことを、日常生活という「応用」の場で「実践」できなければどうにもなりません

そして、自分が愛犬になったつもりで、「自分の生きがいは何だろう?」ということも考えてみて下さい。「ご飯を食べること」 「散歩に行くこと」 「ボールを追いかけること」 「友達に会うこと」

なんだか禅問答のようになってしまいましたが、これらの疑問に対する答えはひとつではありません。何故なら100の家庭があれば、100通りの暮らし方があるのですから。そして、その答え一つひとつをじっくりと探してみてください。
 

ちなみに私の答えは、「誰からも愛され、どこに出しても恥ずかしくない子に育てる為」です。


横浜市の犬のしつけレッスン/防御性攻撃行動と不安性攻撃行動

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防御性攻撃行動は、縄張り性攻撃行動とも呼ばれています。その縄張りは、通常「家」や「庭」または、「車の中」であったりしますが、お散歩などで他の犬や人に対して吠えている場合は、飼い主が縄張りの対象となります。一般的に言う無駄吠えです。

これらの縄張りに近づこうとする人や犬に、威嚇して吠えたり咬んだりして攻撃的に家族や自分を守ろうとすることが、防御性攻撃行動の大きな特徴です。

また、不安や恐れに基づいた攻撃行動として、いきなり頭を触ろうとしたり、抱っこしようとしたり、または足を拭く時やブラッシング、首輪やハーネスの着脱等で体を触ろうとする飼い主に対して唸ったり、更には咬みついたりして自分を守ろうとする不安性攻撃行動と呼ばれる攻撃行動も存在します。

これらの行為が顕著な犬に共通していることは、生まれつき不安や恐怖心が強い犬ですが、日常生活または、社会生活に相当な制限を受ける場合は、全般性不安障害の可能性があります。
※発達障害、知的障害、精神障害、その他の心身機能の障害など。

 

【防御性攻撃行動が発達すると考えられる要因】

 ☑遺伝的要因 ☑現在の環境的要因 ☑社会化不足  ☑犬の性質 ☑散歩不足  ☑飼い主の犬への不適切な接し方  ☑飼い主のリーダーシップ不足 ☑飼い主の行動と性格   ☑問題に対する飼い主の不適切な対処     
 

【改善に必要とされる期間】  3ヶ月~6ヶ月(飼い主の生活環境の改善による) 
 

【改善の為にやらなければならないこと】

(1)散歩が足りていない場合、1日2回(最低30分)の散歩と十分な運動を与え、ストレスとエネルギーを発散させることで、「心」と「体」 のバランスを整え心身ともに満足させる。 


※とくに全般性不安障害には、ドッグスポーツが効果的という研究結果が、アメリカのタフツ大学獣医学とNPO団体ケーナイン行動研究センターの研究チームから発表されている。犬の自然な本能に働きかける活動が犬をリラックスさせ、不安が減少すると研究者は述べています。
 

2)テキストの「日常生活で行う3つのこと」 「アイコンタクト」 「一時待機の待って」を毎日実践する。


横浜市の犬のしつけレッスン/しつけと訓練の違い

しつけと訓練の違い①.JPG先日、いつもの公園でのこと。2頭の小型犬が並んで座っていた。その20メートル程先に飼い主が立っていて、「待て」のハンドシグナルを出している。2頭とも微動だにしない。そして、飼い主が1頭を呼び寄せた後に、もう1頭を呼び寄せたのである。う~ん、2頭別々の「呼び戻し」は、なかなか出来るものではない。


その翌日、また公園を歩いていると、正面から先の小型犬と飼い主がやって来た。軽く会釈でもしようと思っていたら、すれ違いざま2頭にものすごい勢いで吠えかかられてしまった。当の飼い主はというと、犬を叱るわけでもなく、僕に謝るわけでもなく無言のまま通り過ぎてしまった。多分、この飼い主は、「スワレ」や「マテ」などの指示に忠実に従わせることが「しつけ」だと思っているのだろう。


いまだに「しつけと「訓練」が混同されているが、上記の「待て」からの呼び戻しは「訓練」で、人や犬に向かって吠えないというのが「しつけ」です。いくら飼い主のいうことを忠実に聞いても、人に迷惑をかけていたら何の意味もありません。


しつけとは、子供と同じように「やっても良いこと」と「やってはいけない」ことを教えることです。その犬のしつけには、飼い主の「道徳観」と「価値観」が大きく左右するのです。


横浜市の犬のしつけレッスン/今すぐやめよう間違った「待て」の教え方

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犬のしつけの定番と言えば、「お座り」と「待て」ですね。ヴィッセでは「待て」と命令調ではなく、子供に言うように優しく「待って」と言います。これが警察犬の訓練になると、「待てえ!!」とドスの効いた声で威圧感を持って言わなければなりません。なぜなら警察犬の訓練には、「緊張感」と「集中力」が求められるからです。

しかし、家庭犬のしつけに「緊張感」も「集中力」も、そして「厳しさ」も必要ありません。家庭犬の暮らしはリラックスが基本ですから。ヴィッセに来られた飼い主の方々の「待って」の教え方に共通していることが必ず三つあります。一つ目は、画像のように犬にオヤツを見せて「待て」をさせます。当然犬はオヤツしか見ていません。

 

これを行ってしまうと、犬はあなたのために待つのではなく、オヤツのために待つ犬になります。そして、同時に食べ物に対する「執着心」を育ててしまう結果になります。


二つ目は、犬が待っている間一切褒めません。皆さん「無言」か「待て」を連呼するかのどちらかに分かれます。犬が大人しく待っているということは=「正解」ということです。それを「グ~ド!」と褒めてあげないと、犬は自分の行動が正しいのか間違っているのか不安になります。


この「グ~ド!」は、褒めるニュアンス以外に「そうだよ、それで合ってるよ!正解だよ!」という意味があります。こうして待ってを教えると、犬が安心して楽しく待つようになります。


最後に三つ目ですが、皆さん犬が座った状態で「ヨシ」と言ってオヤツをあげてしまいます。これは「良くできたね!」の「ヨシ」になってしまいます。「ヨシ」は褒めるための言葉ではありません。「ヨシ」は「もう動いてもいいよ」という「解除」の言葉なのです。

 

そして、待ってを解除した後に、たくさん褒めてあげます。「待って」と「ヨシ」は、セットで教えなければならないのです。一番肝心なことは、外でもできるように応用することです。家で出来ても外や興奮した時は、「待って」ができないという方がほとんどです。ですので、ヴィッセでは以下の「3種類の待って」を教えています。


① 一時待機の待って☞一般的な待ってがこれですね。

➁ 緊急の待って☞リードや首輪が外れた時に命が救えます。

➂ 帰って来るからねの待って☞犬をお留守番させるときに使います。


は、出かける時には声をかけずに、無言で出て行くというのがありますが、犬は余計不安になるので、ちゃんと「帰って来るから待っててね」と、声をかけてあげてください。また、ご飯を床に置いて「待って」をさせる方がいますが、これは犬に強いストレスをかけるので行わない方が良いです。

 

「待って」は、我慢をさせるのが目的ではなく、吠える事も含めて犬が興奮した時やパニックになったりした時に、「行動の鎮静剤」として犬の動きを止めるために使うのです。


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