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お客様の声
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ヴィッセは私にとってまさに「飼い主のためのしつけ教室」でした!
飼い主様名 | 若林様 |
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コース | 問題行動矯正レッスン |
犬の名前 | はなちゃん、4才 |
犬種 | 柴犬 |
受講期間 | 2クール |
愛犬はなは、とても素直な子です。好きなものは好き、嫌いなものは嫌いとハッキリしています。好きな人にはとても友好的ですが、苦手な人や嫌なことをされると顔つきが変わります。 そして、何より所有欲がとても強く、一度自分のものと認識すれば、それがどんなものであろうと咥えてしまい、てこでも離しません。はなに初めて本気噛みをされたのも、それが原因でした。はなが生後5ヶ月の頃、部屋に置いてあったボールペンを齧り、中のバネを口に含んでしまったのです。 「このままだと飲み込んでしまう!」と思い、咄嗟に口に手を入れて取り出そうとした瞬間、ガブリと躊躇なく噛まれ、手から血が滴り落ちました。その時のはなの顔は、鋭い目つきで鼻に皺を寄せ、おおよそ家族に向ける眼差しではありません。それは、自分の大切なものを奪おうとする「敵」に向けた怒りに満ちたものでした。 はなと暮らす15年ほど前、雑種犬を飼っていました。元々犬が大好きな私は、小さい頃から犬との生活に憧れていて、念願叶って迎えたその子は、外飼いのザ・番犬でした。触れ合うのは散歩や学校の登下校時くらい。生活圏がはっきりと区切られていて、そして記憶にある限り、その子に本気噛みをされたことはありません。 だから余計に、はなに本気噛みされた時は、、悲しくて信じられない気持ちでいっぱいになりました。犬は家族に噛み付かない。自分は前に犬を飼ったことがあるから躾は大丈夫。そんな思い込みと驕りが、この一瞬ですべて打ち砕かれました。 それからは、ネットや本を漁って本気噛みを無くす方法を自分なりに調べていきました。噛んできたらどうすればいいのか?「無視をする」「マズルを掴む」「大きな音をたてる」「ひっくり返して押さえつける」など、とにかく本気噛みをなくしたくて、すべて試してみました。 ところが、はなにはどれも効果がありませんでした。近所の犬仲間に相談してはみたものの、叩いて分からせるしかない、という意見もありました。しかし、はなの性格上、叩けばより反抗して攻撃性が増すのは目に見えています。私自身も、叩いて言うことをきかせるというやり方には抵抗がありました。 結局、噛み癖が直らないまま4年が過ぎたある日のことでした。夜の散歩で、はなが何かを咥えてしまったのです。暗い中、それがガラスの破片に見えました。いつもならおやつを足元にばら撒いて、食べようと口から離した隙に取り上げますが、その時は慌てて、ついはなの口に手を突っ込んでしまいました。 すると怒ったはなに力いっぱい右手を噛まれてしまいました。皮膚がぱっくりと裂けて、血は止まらず、病院に行って治療するほどの深い傷でした。そして、これがヴィッセに通うきっかけとなった一番の出来事でした。これまでも噛み癖を直したくて何度かしつけ教室や犬の幼稚園を探したり、動物の行動診療科の先生にアドバイスをいただいたりしました。 しかし、成犬のましてや柴犬という犬種の本気噛みを直したいとなると、カウンセリングは可能でもトレーニングは難しい、と相談したトレーナーさんから言われたこともありました。また自分の中でも、しつけ教室に行ったところで高いお金を取られるだけで、どうせ直らないだろうという思いがあったのも確かです。 そんな時、ネットの検索でヒットしたのが、ヴィッセでした。ホームページを開いてまず目に映ったのが「飼い主が学ぶしつけ教室」という言葉でした。しつけ教室のホームページをいくつも読んできましたが、「飼い主が学ぶ」というコンセプトは、ヴィッセが初めてでした。他の教室と何かが違うと思い、ホームページの隅々まで目を通しました。 「しつけと訓練は違う。」「子どもと同じように育てていく。」そんなヴィッセのしつけに対する考え方に共感したのはもちろんですが、ここに通ってみようと決めた最後の一押しは「お客様の声」です。 他の教室のものは、大半が吠え癖や引っ張り癖が直ったというもので、ページを閉じてばかりでした。ところがヴィッセの「お客様の声」には同じ柴犬、同じ本気噛みの犬を持つ方たちの体験談が多くありました。 近所の柴犬はみんな穏やかで、はなだけが噛み癖があると落ち込んでいましたが、同じ悩みを持ちながら、きちんと犬と向き合い、この教室で学んだことを生かしてその子と暮らしていくことができているという体験談に、いたく感銘を受けました。 こうやって噛まれた、こんな風に牙を向けられたという話には思わず頷いてしまうほどで、「みんな頑張っている。はなも手遅れなんかじゃない。やれば、きっとはなと上手く暮らしていける!」そう思えました。そうして一縷の望みをかけて、カウンセリングをお願いし、教室に通うことにしました。 ヴィッセのしつけ方法は、学べば学ぶほど「そうだな」と心にすとん、と落ちてくるような納得できるものばかりでした。褒めるしつけとは、何かができた時ではなく、こちらが望む行動をした時に褒めること。叱ったとしても、最後は褒めて、きちんと「正解」を教えてあげること。褒めて「いい行動」を増やし、「悪い行動」を減らしていく。これは、私にとって目から鱗でした。 はなを褒めるのは「おすわり」や「待て」など何かがができた時。名前を呼んだら振り向いた。散歩中に階段を昇り終えるのを待っている。部屋にいる時、大人しく伏せをしている。それらはすべて、私がはなに望んでいる「いい行動」です。けれどあまりにも些細なことであり、当たり前にできることと決めつけていた私は、褒めるという発想にすらなっていませんでした。 これまでを思い返してみると、褒めて「いい行動」を増やすどころか、噛んでくる前提で噛まれた後の対応ばかりを調べていました。これでは、噛み癖が直るわけがないと、ようやく気づけたのです。 ヴィッセに通った半年間、テキストやカウンセリングから、はなとの関わり方をたくさん教えていただいたのはもちろん、そこから得たものを土台にして実践していきました。私が特に意識したのは、褒めるのと同じくらい「きちんと叱る」ことです。私自身「叱る」という行為が苦手で、自分では叱っているつもりでも弱々しくて、はなからすると「なにか言ってるな」程度のものだったのでしょう。 実際に先生に叱り方を実演していただき、「こういう小さな声、言い方をされて、若林さんは怒られているって気づきますか?」と言われて初めて、たしかに自分なら気づかない。それははなも同じだと思い、腹を括りました。ヴィッセに通い始めて数週間後、散歩中にはなが拾い食いをしてしまった時です。 今までのおやつをばら撒いて気を逸らさせる手段を封印して、はなに真正面からぶつかってみました。道の真ん中で、「ノー!」と一喝。そこから数分間「ノー! はな、出して! ノー!」と言い続けました。はなは取られまいと牙を覗かせながら唸りますが、ここで怯んだらダメだ。はなをちゃんと叱って、今やっていることが「いけないこと」だと教えなきゃいけない。 その一心で、周りの目を気にすることもやめて、こちらも負けじと叱ります。すると、パッと口を開けて中の物を出したのです。すぐに「グーッド!」と褒めちぎりました。褒めながら、自分が汗だくになっていることに気づいたのです。 叱るという行為は、こんなにもエネルギーを使うもので、これまでの叱り方がいかに中途半端なものであったか、そしてはなと本気で向き合うとは、こういうことなんだと身を以て知ることができたのです。「はなはちゃんとこちらが言えば分かる子なんだ!」と分かってからは、叱ることへの躊躇いも消えました。 ヴィッセに通っている最中や卒業した今でも、拾い食いをしてしまったはなを叱りますが、いつも成功するわけではありません。たまに反撃もされますが、それは自分の叱り方が足りなかったり、怒っている表情をきちんと伝えられていなかったりと、自分の至らなさの結果でした。だからこそ、今度同じことがあったら気をつけようと、次の成功に繋げられるようになりました。 はなが咥えたものを放す回数は確実に増えているし、きちんと叱ること、褒めることを繰り返すことで、はなの表情や態度から「いけないこと」と「いいこと」の区別がつくようになってきていると実感できます。はなの本気噛みを直すのは一筋縄ではいきませんが、めげずにヴィッセに通えたのは、糸山先生に色々教えていただけるだけではなく、精神的に支えられた部分も大きいです。 カウンセリング中に、よく先生に「若林さんは〇〇でしょう?」と性格を当てられていました。先生は犬の気持ちをよく理解しているだけではなく、人間観察も優れています。だからこそ、それぞれ異なった悩みを抱える飼い主に最も適した接し方をしてくださり、こちら側も最善のしつけ方法を学ぶことができるのだと思えました。 糸山先生は、教えられたやり方で違っているところがあれば、すぐに修正してくださいます。たまに「こうしないとだめですよ。」と注意されることもありますが、 「若林さんはよく頑張っています。」「はなちゃんが良い行動ができたのは、若林さんがちゃんとやっているからですよ。」と必ず毎回のように褒めてくださるのです。 教室で境界線トレーニングやコントロールポジションが上手くできなくても、「家でできているなら大丈夫です!」とフォローしてくださったり、はなが相性の悪い家族に吠えてしまうのが直らず、「しつけ教室に行っているのに何で?」と家族から指摘されて落ち込んでいると、「若林さんもいきなり全部の成績を上げるのは無理でしょう? 得意な教科が先で苦手なものは後になります。 はなちゃんにとってそれは苦手な分野だし、まずは今一番の困りごと(本気噛み)を直して、それから順々にいきましょう。」と焦らすことなく気持ちを引き上げてくださいました。私も褒められたり励まされたりするとやる気が出るタイプなので、これも先生に見抜かれていたのかなと思います。飼い主の頑張りをきちんとみて、褒めてくれる。 こちらも先生に「頑張りましたね!」と言われたいから、もっと頑張ろうと思える。私が変わって、初めてはなも一緒についてきてくれるんだと思えるヴィッセは、私にとって、まさに「飼い主のためのしつけ教室」でした。犬のしつけは一朝一夕で上手くいくものではありません。卒業したといっても、はなへのしつけ、はなとの信頼関係を築いていくのは、これからも続いていきます。 はなの噛み癖や問題行動がすべてなくなったわけではありませんが、ヴィッセで学んだことが、はなとどう向き合うかを知る大きなきっかけとなったのは間違いありません。そして、前よりもはなと心が通じ合えているように感じています。 先生にじっくりと教えていただくことはもうできませんが、分からなくなったり迷った時はテキストや学んだことを思い出して、はなとのこれからの生活に生かして行きます。たくさん遊びたくさんお出かけして、はなとの生活を楽しんでいきます!糸山先生、大変お世話になりました。 公園に遊びに行って、お会いできた際は「はなはこれもできるようになりました!」と報告できるよう、頑張ります! 半年間、本当にありがとうございました! |