Visse's Blog |
横浜市の犬のしつけ教室/犬とのコミュニケーションの取り方 |
私達が小さい時から聞いたり、読んだりしてきた物語あるいは、テレビや映画の中に登場する犬たちは、飼い主にとても忠実で擬人化されて描かれています。そんなイメージが強いせいか、多くの方が犬に言葉が通じると思い、言葉で言い聞かせようとします。
例えば、リードを引っ張る犬に「引っ張らないで!」とか、怖がっている犬に「落ち着いて」などと、言い聞かせようとしても犬は理解できません。なぜなら犬は、言語というコミュニケーション手段を持たないからです。
犬が人に話しかけられている時に気にしていることは、何を言っているかではなく、どういう風に言っているかなのです。犬は、人の声の調子を、ピッチとトーンで聞き分け音声としてとらえています。速くて高い声の時にはテンションが上がり、逆に、低くてゆっくりとした声にはテンションが下がります。
そうして飼い主の声に隠れる気持ちを感じ取っているのです。犬とのコミュニケーションの取り方で大切なことは、
①犬の名前を呼ぶ ⇒ 良いことや楽しいことが起きる前ぶれ
②犬が「なあに?」と飼い主の目を見る ⇒ 飼い主に意識が向く
③して欲しいことを伝える ⇒ スワレやオイデなどの行動
これがコミュニケーションの原則です。でもこれって人も同じですよね?しかし、多くの飼い主の方が、「太郎スワレ」「次郎スワレ」という具合に、犬の名前と指示をセットにしています。
犬は、「なあに?」と反応する暇がないので、飼い主の顔を見上げるようにはなりません。もうひとつのミステイクは、ほとんどの方が犬の顔を覗き込んで指示を与えようとすることです。
飼い主が犬の顔を覗き込む習慣がつくと、犬は見上げる必要がないのですから、これもおやつがない限り、飼い主を見上げる習慣はつきません。こうして、飼い主は知らず知らずのうちに、犬が飼い主を見上げなくてもいい習慣をつけているのです。
人も相手の名前を呼んで、相手の意識がこちらに向かなかったらコミュニケーションは永遠に始まりません。どうでしょうか皆さん?愛犬とコミュニケーションがきちんと取れていますか?独り言になっていませんか?
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