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Visse's Blog エッセイ: 2014年3月アーカイブ

お客様からのメール

こんばんは

いつもビアンコが大変お世話になっております。
まだわずか2回しかお伺いしていないのに、彼はびっくりするほど穏やかになりました。

家族がそばを通っただけでウ~ウ~うなることは全くなくなり、インターホンが鳴って吠えても、
「ダメ!」というとすぐにやめるようになりました。まるで手品のようです。

夜中にベッドに上がってきては、噛みつかれて格闘していたのも、
どうしても私の姿が見えていないと不安なようなので、昨日ケージを買ってきて
私のベッドの横に、ベッドと同じ高さにおいてやり、
そこに入るように言うと、おとなしく朝まで寝てくれてびっくりしました。

こんなに簡単に問題が解決するとは驚きです。
先生がおっしゃるように、悪い行動を叱るだけではなく、正しい行動を教えてあげると、
犬はちゃんと従ってくれるんものなんですね。
飼い主のほうが、理不尽なことをしていたのだなあと、大変反省しています。

この先、ビアンコがどのように変わっていくのか、
先生の所に通わせていただくのがとても楽しみです。

とりあえずご報告と感謝の気持ちをお伝えしたくて・・・。
本当にありがとうございます!
                        T.N&ビアンコ

≪糸山の独り言≫

犬は、もともとヒトの言葉なんてわかりません。それを懸命に理解しようとしてくれているのに、
ヒトが勝手に理解出来ていると思っているのです。

犬に、「○○して欲しい」という、形や行動を教えたい時、犬は最初それがどんな形なのか?     
どんな行為なのか? 「何もわからない」ということを忘れないで下さい。                  

そして、私達にとってはそれが当たり前にして欲しい行為だったりすることが、              
犬にとっては、当たり前でないことを忘れてしまうのです。  

そして、多くの飼い主が 「ダメ!」 と間違いを叱るだけで、
正しい行動を教えることをせず、「○○するな!」と、否定して教えようとします。          

しつけの基本は「これはダメ」と、間違いを叱るのではなく、
「こうすればいいんだよ」と、ひたすら正解を教え続けることです。
 

いまだに犬のしつけと言えば、「スワレ」や「マテ」などを教えることだと思われていますが、
人と暮らす上で、好ましくない行動を成犬までになくしていくことが、
現在における家庭犬のしつけなのです。

そして、犬だけではなく、飼い主が正しい知識を勉強し、それを自分の知識として持つことで、

初めてしつけや問題に対する適切なアプローチと、的確な対処を発揮することが出来るようになるのです。
         
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よく言われるリーダシップとは?

よくしつけの本に、犬のリーダーになるには、

・犬を飼い主より先に歩かせない
・玄関を出る時は飼い主が先
・食事は飼い主が先に食べて犬は後
・犬と一緒に寝ない

などが書かれていますが、これらの犬社会のルールを守ったからといって、
あなたが犬のリーダーになれるわけではありません。

犬を、本で読んだ知識、テレビや人から聞いた情報で動かそうとしても、
決してあなたの望み通りには動いてくれません。

なぜならそれらの情報は、あなたのわんチャン専用に向けられたものではないからです。

大切なことは、あなたの気持ちが「動き」となり、「表情」に表れ、そして「声」になり、
観察する「目」を持ち、犬の気持ちを聞く「心」を持って、初めて通じ合えるのです。

 

犬と初めて暮らす人は、これらのことがわかるまで何年もかかるでしょう。

犬を何代も飼っている人でさえ、一生わからないままの人もいます。           


リーダーには、なろうとしてなれるものではありません。
いくらあなたが愛犬に(部下に)「今日から俺がお前のリーダーだぞ!」と威張って見せても、
あなたがリーダーにふさわしいかどうかは、犬が(部下が)決めることなのです。      
 

リーダーには犬側から見たリーダー像と、人間側から見たリーダー像の2つがあります。        


「犬側」から見た理想のリーダーは、きちんとコミュニケーションがとれる人だと思います。

犬は不安になったり、パニックになったり、興奮したりした時に
自分をコントロールできなくなります。そんな時に、飼い主がきちんとコミュニケーションをとり、
愛犬を落ち着かせることが出来てこそ、しつけの意味があるのだと思います。

そんな苦手なシチュエーションの時に、何をすべきかをきちんと指示してくれて、
コミュニケーションが取れる飼い主を、犬は信頼するのではないでしょうか?      

上司と部下も、先生と生徒も、親と子も、そして、夫婦もコミュニケーションが取れてこそ、
そこに尊敬信頼が生まれるのではないでしょうか。

「人間側」から見たリーダーにふさわしい人とは、「全責任を負える人」だと思います。

全責任とは、「毎日の散歩」「身体のケア」「健康管理」「知識」「しつけ」「環境」など、
すべてのことに対してです。 

大事なことは、「犬に厳しくするのではなく、自分に厳しくなること」だと思います。
愛犬に理想や完璧を求めるなら、自分がそうであるかどうかを自問して下さい。
もし、完璧な飼い主にはなれそうにないと思ったら、犬にも完璧を求めないだけの話です。

イヌとヒトは、文化も習慣も、そして、コミュニケーションの手段も違います。
犬のしつけとは、そんなヒトとイヌが一緒に暮らすわけですから、
犬と通じ合うために、コミュニケーションの取り方を、お互いが学ぶことではないでしょうか。 

いまだに犬のしつけは、この「お互いが学ぶ」という部分が抜けていると思います。

■あなたは愛犬から信頼されるリーダーだと思いますか     □思う □思わない □わからない 

という質問が、問題行動カウンセリングの項目にあるのですが、
僕の答えは、☑わからない   にチェックがつきます。
   
こればっかりは、大治郎に聞いても困った顔をするだけで、答えてくれないのでわかりません。

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糸山>今日も楽しかった?
だいじろう>はい!


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